医療ネット:相談について

遷延性意識障害者は脳に起因する様々なトラブルや、長期臥床による二次的な病気の発症で
特に在宅で介護している場合専門医の受診や相談の機会がありませんでした。

 そこで、日本意識障害学会理事長の加藤庸子先生を中心に学会の諸先生方が
ご多忙な中、私たち家族会の意見も取り入れて何度も検討を重ねて下さり、
H24年7月7日を以て、私達家族会会員を対象に「医療ネット相談システム」を開設して下さいました。

 昨今、医療環境が悪化している中にあって、善意あふれる学会の諸先生方には
多大なご理解とご協力を頂けることになり心から感謝申し上げます。


Ⅰ.相談から回答までの流れ 


[相談者本人] ←→ [家族会地区相談窓口] ←→ [回答者(先生方)] 


  1.  相談者本人は、「医療・看護・リハビリに関する相談票」(別紙)に内容を記載し、
    FAXで家族会地区相談窓口(別紙掲載)へ送信する
    (相談票の予備を希望する場合は家族会地区相談窓口へ請求)。
  2. 家族会地区相談窓口は、相談内容を整理し原則相談者本人の地区の回答者(先生方)にFAXで送信する。 
  3. 回答者(先生方)は原則1週間~10日以内に回答書を家族会地区相談窓口に返信する(原則FAX) 。
  4. 家族会地区相談窓口は、回答書を相談者本人に返信する。 


Ⅱ.相談内容 医療・看護・リハビリに関する事に限る 


1.  医療に関する事[例] 

  •  痙攣、発熱、皮膚トラブル時の対処法
  • 気管切開に関する事
  • 経管栄養の管理方法(胃瘻、腸瘻経鼻管)
  • 薬物の内容と効果
  • 検査、検診の方法、時期
  • 回復促進援助(効果的な刺激の方法―聴覚、視覚、運動等)
  • その他 

2.  看護・介護に関する事 [例]


  • 清潔―入浴の方法、口腔ケアの方法、衣類寝具類の選び方
  • 排泄―便秘の予防と対処、オムツ交換方法
  • コミュニケーションの取り方
  • 観察―意識状態のみかた、バイタルサインの測定法、痰のみかた
  • 吸引―適切な操作法
  • 褥瘡
  • 関節拘縮予防
  • 薬物―内服方法
  • リハビリ関連(看護、介護サイド)
  • 介護者の悩み相談
  • その他 

Ⅲ.対応出来ない相談内容

    1.  福祉・行政に関する事
    2. 医療訴訟、セカンドオピニオンに関する事
    3. かかりつけ医に対する不信、不満
    4. 本事業は、直接的に医療や看護を提供するものではなく
      あくまでも相談事業であること。


     Ⅳ.承諾事項

 実際には様々なケースの相談が寄せられるかと思いますし、相談の流れが
当初の予定通りにスムースに行かない場合もあるかもしれません。
その都度世話人会で検討しながらより良い方法に変更する
可能性もあることをご了解ください。